栄福寺「薬師堂軒見上げ」

撮影ノート

光堂の解体修理の際、角田から来ていた人が、自分のところの寺が、さらに古いことに気がつきました。その栄福寺薬師堂は重要文化財に指定され、昭和四十四年に解体修理されることになりました。解体で発見された棟札には寛正七年(1466)六月柱立、応仁三年(1469)霜月上棟、文明四年(1472)二月二十三日成就、とあって、県内で最も古い仏堂であることが分かりました。

薬師堂は三間四面の茅葺きの寄せ棟作りで、内部の厨子も重要文化財になっています。木造薬師如来は行基の作であると言いいます。また、傍らに小網があって、びんずる太子は左甚五郎の一夜の作であると言われています。

龍腹寺の撮影が終わり、さて、栄福寺に取りかかろうと行ってみると、お堂の周りに足場が組まれ、撮影することができません。何度も通ううちに、ようやく足場が外されてみると、茅葺きの外面が新しく葺き替えられています。しばらく眺めているうちに、外側の新しい茅と、内側の古い茅とのコントラストに目が向きました。そこで、屋根を見上げながら良い位置を探し、カメラをセットしました。

当日は曇りで風も強かったのですが、背後の枝が揺れ動き、テーマである茅葺きのコントラストを際だたせてくれました。

栄福寺「薬師堂軒見上げ」
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角竜山医王院栄福寺
本埜村角田
創建・天平年中(724~49)
天台宗
本尊・薬師如来

撮影・平成9年6月14日
4×5判 180mmF5.6 F22 1/2秒 EPP
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