荘厳寺「市内遠望」

撮影ノート

寺伝では寛永十八年(1641)の創建とあるのですが、境内の板碑には永仁七年(1299)、文明、天文などとあり、少なくとも鎌倉時代には遡るものと考えられます。本当の創建年は分からないのです。国指定重要文化財となっている木造十一面観音立像は、香取神宮の別当寺であった金剛宝寺の本尊であったものを、廃仏毀釈の際に地元の篤志家が譲り受けて寄進したもので、平安仏です。廃仏毀釈では、捨てられようとした尊像が、たまたま救われ、後に国宝になったなどという話も耳にしたことがあります。

重文の観音像は像高3.25メートルという巨像で平安時代中期のものと思われ、木造では本県最古のものと思われます。頭上の化仏を欠くものの、彫眼で漆箔の格調の高いものとされます。金剛宝寺の本尊として、元禄3年に徳川綱吉の願主により補修を受けています。

荘厳寺の高台は、桜の名所となっています。市内を見下ろす展望台に上り、朝の逆光気味の光で桜の花を写し撮ろうと考えましたが、太陽は、思うようには花びらを輝かしてはくれませんでした。その代わりに綿雲の一団が地平線上に浮かび、画面を引き締めてくれたのでした。

荘厳寺「市内遠望」
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諏訪山不動院荘厳寺
佐原市諏訪台
創建・鎌倉時代か
真言宗
本尊・不動仏

撮影・平成11年4月8日
4×5判 110mmF5.6 F22 1/30秒 ElOOs
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