観音堂「雨上がりの参道」

撮影ノート

地図をチェックしていて見つけた観音堂は、行ってみると、田圃の中に突き出た小さなたんこぶのようでした。田圃に囲まれた短い参道の向こうには、仁王様が、こちらを向いて立っています。傾き気味の石段は木立に囲まれて薄暗く、両脇には石仏が並んでいます。頂上のお堂も実にこじんまりとしたものですが、その前には石碑や石仏が並び、中でも如意輪観音は、やさしい穏やかな表情が印象的です。石碑には「行基菩薩による十一面観音をまつり、霊験あらたか。」とあります。一坪田の観音様として親しまれてきたのだといいます。

石造の仁王像は、関東では珍しくはないのですが、千葉県では九十九里町の善福寺、勝浦市の長秀寺と田中山の三例しかありません。右側の阿形像に「寛保3年(1743)正月廿三日」とあります。

如意輪観音の作品も気に入っているのですが、「田中山」という山号に敬意を表して、石段の途中から石灯寵と参道、田植えを終えたばかりの水田を入れて撮影したものを見ていただきます。田中山という山号もほほえましいものですが、田圃の中の、素朴でこじんまりとした、誠に愛らしいお寺です。

観音堂「雨上がりの参道」
▲クリックで拡大写真をご覧いただけます。

田中山観音堂
大栄町一坪田
創建年不詳
真言宗智山派
本尊・十一面観音

撮影・平成10年5月20日
4×5判 150mmF5.6 F16 2/3 1/30秒 EPP
印旛・香取古寺巡礼トップへ戻る次の写真